Thanks a lot
うちの店には本棚がある。
お菓子屋には全く関係ない、私の人生を支えた本たちが雑然と置いてある。
この本棚に最近、新入りした仲間がいる。
【ジャパニーズ・スタンダード】
試験に出ない大切なこと
この本。お客さんのS君が
「押し付けかもしれませんが、良かったら読んでください。」と、
まったく押し付けがましくない、丁寧な言い方でプレゼントしてくれた。
S君は、たま~に来る、うんと年下の男の子。
なかなかイケメン。
ふらっと来ては、いつも無言でうちの本棚の本を見て、
最後には、律儀に紅茶のクッキーを買って帰る。
そんなS君が、決まって手に取るうちの本。
それは、「柳 宗理のエッセイ」という本。これがお気に入りのようだった。
初めて店に彼が来た時から、
気にかけていたお客さんなんだけど、先日色々話す機会があって、
彼が学校に行っていないということを知った。
私は、色々話す前から「彼は良いものを持っている人」だと思っていたから、
人生の苦悩や夢、彼が感じている全ての根源は、
彼が純粋でキレイがゆえだと思っていた。
だからきっと、人より傷ついたり、悩んでしまうだろうなぁと。。。
でも、「あなたは大丈夫だよ。いい目してるもん!」と、
心からエールを送っていた。
見るからに心がキレイな人。
こういう人ほど、社会って辛く感じる時もあるんだよね。
そんなS君が、この本を持って、
「高校に行く事にしました。何年も遅れちゃったけど・・・」と笑いながら報告してくれて、
なんだかとっても嬉しくて。
「そっかー!心配ないよ。遅いことなんか無いからさ。
大人になるとさ、そんなもの気にしなくなる。
過去のかっこいい自分だけが、今の自分を支えてくれるんだよ。
かっこいいって、「自分が誇れる選択をした自分」ってことだと、私は思うから。」
それで彼は、この本を渡してくれたんだけど、
ふかわりょうのラジオから生まれた本なんだって。
S君はふかわりょうが好きなんだって。
きっと、このラジオに支えられたんだなぁ~と感じた。
お返しに何かしたくて、
私は、いつも彼が手にとってた柳 宗理のエッセイを
「これ、持っていきなよ!好きなんでしょ。柳さん」と差し出すと、
「いや、いいです。
柳さんのデザインは、最高で大好きですが、
僕が持って帰っちゃったら、他の人がここで柳さんと出会えなくなっちゃうじゃないですか。
誰かが出会えるかもしれないんだから、僕はたまに来てまた少しずつ読みます。」
なんていい子だー!!
と余計感激した私。
「じゃあさ、これ!これ持っていきな。」と、
これまた私が影響を受けた寺山修二の本を渡した。
こうやって、本棚を通じてお客さんと交流が持てた事、嬉しかった。
S君がくれた本も、面白かった!
最近、私もプライベートでメンタル的に落ち込む事が数ヶ月続いていたから、
救われるような言葉がいっぱいで。。。
自然にクスクス笑えて。。。
笑えるって、大事だって思った。
全てはリアルで笑えて、何の意味もない、くだらない内容なんだけど、
くだらない事がどれだけ私達を支えてるか思い知る。
あーありがとう。S君。
このままS君がきれいな心のまま、上手に社会に出ていけたらなぁ~と、
願わずにいられない。
さて、そんなジャパニーズスタンダードから何個か抜粋しちゃおう。
■プールサイドには誰かの絆創膏が落ちている
■こちら側のどこからでも切れますは時々切れない
■発毛コンテストは何を競っているのかわからない
■彫刻刀関連で、先生に叱られる
■歯医者さんで「痛かったら右手を挙げてください」と言われるが、
結局我慢してくださいと言われる
ね、クスクスしちゃうでしょ。
今日もくだらない事で笑える、心に余裕がある一日を!
4月にお話を頂き、スタートしたレシピ本の製作。
発売するまでに5ヶ月。あっという間だった。
そんな「本」が出来るまで・・・を
~おもひで編~と称し、書いておく事にした。
忘れたくない事が山ほどあった。
まず、何と言っても大変だったのがアイデア出し。
60近くのデコレーションレシピを考えて、
版元・編集側に48種まで絞ってもらった。
こんな感じのラフ画と簡単なレシピを描きまくる日々。
その後は、パートナーのakko(フードプランナー)に
細かいレシピまとめや原稿をまとめてもらった。
いつも彼女には、ここぞ!という時に助けてもらっている。
限られた時間の中でakkoもさぞかし踏ん張ってくれていたと思う。
私はというと、アイデアを考えている時は楽しくて、
「こんなの可愛いかも!」「こんなのどうだろ!?」と
ラフ画を描きながらワクワクしてたっけな。
(その反面、産みの苦しみとでも言うか、ぐったりする事も・・・)
その後、何十個と試作を繰り返し(いや何百個か?!)
正直、akkoも私も ケーキやクッキーの香りが「オエっ」
と気持ち悪くなっていたほど。。。笑
撮影を迎えるまでには、
スタイリングも考える事になっていたから、
・レシピを考える→ ・それに合うスタイリングを考える→ ・打ち合わせ
といった毎日。
「本作るのって大変なんだなぁー。。。」と、常に感じていて
今回のお仕事で本の見方がちょっと変わった。
ホントに、製作・編集の方々は尊敬しちゃう!
思った以上にハードな仕事だもんね。
寝れない日々が続いたり、大変な事はいっぱいあったけど、
この本に関わってくれた人達は、
「運命の出会い」って思う位、素晴らしい人達だった。
おかげで、撮影は笑いが絶えない楽しい現場になった。
楽しいのに、
みんな、仕事もきっちり「出来る人」。
ここ大事ねー。
みんなで団結して目標に突き進む。
そこに迷いはなくて、そこにあるのは情熱!みたいな。笑
パッションだパッション!
関係者の方々には、
本当に心から感謝せずにはいられない。
きっと、こういう人達が集まって、
良い本を作っているのだなぁと、実感。
そんな経験をさせてもらえて、
心から嬉しく思った。
この現場の雰囲気が、
読んだ人に、少しでも伝わるといいんだけどなぁー。
ここまで来れたのは、
きっと私の力じゃない。
出会いの全てが今のDoze Life Food や私を作っているから、
本当に皆さんに感謝しています。
落ち込んで、迷惑かけて、振り回して、、、
色々な人に助けられてきました。
きっとこれからもそう。
シングルマザーの私は、ちっちゃなちっちゃな娘にも
いっぱい助けてもらっています。
家族みんなが必死。(笑)
Doze に関わった全ての方に、ありがとうの気持ちを込めて。
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